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【小児科医監修】「泣き入りひきつけ」って呼吸できなくなるの?なりやすい子や、なった時の対応法って?

 

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ぴまるママさんのお子さんは、生後4カ月頃に大泣きをした後、少しの間、呼吸が止まる「泣き入りひきつけ」をはじめて起こしました。それ以来、2歳頃まで頻繁にみられ、泣きそうになるといつもビクビクしていたそうです。

 

 

 

「泣き入りひきつけ」という言葉をはじめて聞いた人も多いではないでしょうか。そこで小児科医として多くのママと赤ちゃんのケアに携わるクローバーこどもクリニック院長の眞々田容子先生に、泣き入りひきつけのことについて、体験談をもとに聞いてみました。

 

Q:泣き入りひきつけとはどういう状態になるものでしょうか。

A:大泣きした後に顔色が悪くなり、呼吸困難になる状態のことです。

「泣き入りひきつけ」とは、まさに体験談のぴまるちゃんのように激しく泣いた後、顔色が悪くなり、少しの間だけ呼吸困難や、意識がなくなる状態のことです。ただ、呼吸困難状態はわずかな間だけで、ほとんどの場合が、その後に普通の呼吸に戻ります。

なかにはけいれんを起こす子もいますが、発熱などはみられません。

 

 Q:泣き入りひきつけの原因はどんなものがありますか。

 A:激しく泣いたことが原因で起こります。

泣き入りひきつけは、激しく泣いた後に起こります。大泣きすると、そのたびに泣き入りひきつけを起こす子どももいますが、大泣きした後、必ず起こるとも限りません。

その子のその時の感情や状況、健康状態によって変わってきます。

 

 Q:泣き入りひきつけを起こしやすいこどもはどんなタイプですか。また成長するにつれて少なくなるものでしょうか。

 A:こだわりの強い子や感情の波が激しいこどもに少し多い傾向にありますが、
ほとんどが5~6歳ぐらいまでになくなります。

一概にはいえませんが、泣き入りひきつけは「この哺乳びんでないと飲まない」など、こだわりの強い性格や、感情がおさえづらい子どもに多くみられるようです。

泣き入りひきつけを起こしやすいのは、2~3歳の頃です。この時期は、自我が芽生えはじめ「自分でやりたい」「これが好き・嫌い」などの意思がはっきりしてくる時期。でも、それをうまく言葉にできず、伝わらないもどかしさから大泣き後に泣き入りひきつけを起こすことが多くなるようです。

ただ、大きくなるにつれて減っていき、5~6歳になるとほとんどみられなくなります。小学校に入学してもまだ泣き入りひきつけのような状況がしばしばみられる場合は、別の病気が隠れている可能性も。一度かかりつけの小児科医に相談してみましょう。

 

 

Q:ぴまるママさんが健診会場の保健師さんから「ママもたまには休まなきゃダメ」と言われ、その日はお子さんを寝転がらせてあやしていたら、ひきつけを起こしたというエピソードがありました。この場合は、やはり抱っこし続けた方が、泣き入りひきつけを起こさずにすんだのでしょうか。

A:必ずしも抱っこしたからといって泣き入りひきつけが起きないとは限りません。

こういったことがあると、ママの中には「あの時、抱っこしていたら泣き入りひきつけを起こさずにすんだのかも…」と、自分を責めてしまう人もいるかもしれません。でも決して自分を責めないでください。ママの対応のせいで泣き入りひきつけを起こしたわけではありません。ずっと抱っこしてあやしていても起こす場合もあります。

逆に、「この大泣きの仕方だと泣き入りひきつけを起こしちゃうかも…」と、心配していたらその日は泣き疲れてスーッと寝てしまったというケースも。

でも、お子さんの呼吸が止まったりしたらとても焦りますよね。ただ、そこから大きなトラブルにつながることはほとんどないので、見守りましょう。

 

Q:もし泣き入りひきつけで呼吸困難になった場合、まずはどんな対応した方がいいでしょうか。

A:抱っこして背中を3~4回やさしくトントンしてあげると、呼吸が戻ります。

体験談のぴまるちゃんのように、泣き入りひきつけを起こすと顔色が悪いまま呼吸がとまってしまうので、はじめての時は、うろたえてしまうママも多いと思います。

もし、泣き入りひきつけのような状態になったら、やさしく抱っこして背中を3~4回トントンと叩いてあげてください。この方法でほとんどの子どもは呼吸が元に戻ります。

もしこの方法を試しても呼吸が戻らない、苦しそうな時は、救急車を呼んでください。呼吸困難になった原因が泣き入りひきつけでなく、別の病気やトラブルの可能性が考えらえます。

 

Q:ぴまるママさんが相談した先生が「まれに呼吸回復せず亡くなったケースがある」と言っていますが、一度起こしたら要注意なトラブルなのでしょうか。

A:恐らく別の病気が隠れていた可能性があります。

泣き入りひきつけで呼吸困難になっても、それだけが原因で亡くなることはないと考えて大丈夫です。上でも書いたように、泣き入りひきつけによる呼吸困難の場合は、トントンしてあげることで呼吸が戻ってきます。

恐らくぴまるママさんが相談した先生があげているケースは、恐らく別のトラブルを抱えたお子さんが泣き入りひきつけを起こしたものではないかと考えられます。

 

Q:「泣き入りひきつけを一度起こすとクセになる」とありますが、それはどうしてでしょうか。

 A:一度起こすとクセになりますが、なぜだかはわかっていません。

体験談にも書かれていた通り、泣き入りひきつけを1度起こすと、くり返し起こす子どもは比較的に多いです。ただ、なぜ繰り返しやすくなるのかは、今のところわかっていません。

 

Q:泣き入りひきつけを頻繁に起こす場合、小児科医に相談してもいいものでしょうか。薬でコントロールする方法もありますか。

A:不安を感じたらかかりつけの小児科医に相談を。

場合によってはかんしゃくを抑える薬を処方されることがあります。

泣き入りひきつけが頻繁になると、ママも体も心も疲れてしまいますよね。お世話をするママが疲れてしまうと、やはり赤ちゃんもそれを感じ取ってぐずることが多くなる場合があります。

 

 

子どもの泣き入りひきつけに不安や限界と感じたら、1人で悩まずかかりつけの小児科医に相談を。小児科医に話すことで、ママの負担を軽くすることができ、その結果、子どもの気持ちが落ち着きやすくなることもあります。

また、けいれんや呼吸困難を防ぐ薬はありませんが、かんしゃくを抑える薬はあります。ただ、どの薬にもいえることですが、効果が出やすい子と出にくい子がいるので、薬の力を過度に期待しない方がいいでしょう。

子育ては楽しい反面、大変なこともたくさんありますよね。疲れた時や困った時は、ママ1人で頑張りすぎないで、かかりつけの小児科医をふくめ、周りにいる人を頼ってみてくださいね。

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 眞々田容子先生(クローバーこどもクリニック 院長)

小児科医。2001年、信州大学医学部卒業後、同大学付属病院小児科、市立甲府病院、帝京大学医学部附属溝口病院小児科、賛育会病院小児科・新生児科医長を経て2015年にクローバーこどもクリニック院長に就任。ママドクターとして、子どもの健康はもちろん、ママの育児の悩みにも寄り添い、アドバイスや相談にも乗ってくれる。

 

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。