離乳食がはじまると、ママは忙しい中で、「どんなレシピだったら食べてくれるかな?」と日々レシピを工夫して調理しています。
あれこれ工夫して作った離乳食を全然食べてくれなかったり、遊び食べをして器をひっくり返されたりすると、さすがのママも、ちょっとイラッとしてしまうかもしれませんね。
当サイトでご紹介した体験記の中にも「食べさせようとすると嫌がるけど、自分で手づかみして食べられるものなら喜んで食べる」という記事がありました。(該当記事:10ヶ月、突然の離乳食拒否の理由は…?失敗から生まれた鉄板メニューはコレ! by いそめしちかこ)
赤ちゃんが食べてくれるのはうれしい。でも、まだ上手にスプーンもつかえない時期。自分で食べさせると、テーブルの上も下も大変なことに。。
同じく体験記の中に「なんでも自分で食べたがり、親のサポートは拒否。スプーンで食べようとするけど‥‥。落ち着いてご飯の時間を楽しめるのはいつ?」という記事もありました。
赤ちゃんはわざとママを困らせようとしているわけではありません。でも、経験が未熟なので、上手にスプーンを使うことができないのですね。
そのくせ、向上心は高いから(⁉)自分でやってみたい!という意欲が高いのです。なんでも人にやってもらったほうが楽チンなんて甘ったれてないのがすごい!
こんな時、赤ちゃんはどんな気持ちなのでしょう。
ここでは、「ことばが話せない赤ちゃんは何を思っているの?」というママの疑問に、赤ちゃん学の第一人者である小西行郎先生が監修する書籍「ママ、わたしこんなこと思ってるよ〜赤ちゃんのしぐさと表情で気持ちがわかる本」(PHP研究所)から一部抜粋してご紹介します。
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どうなるのかな? できるかな?
ごはんを食べるときは、いつもママが「はい、あーん」と食べさせてくれる。でも、そろそろ自分で食べてみたいって思うようになった。おもちゃも自分でもてるようになったし、スプーンだって、自分でできるはず。
そう思って、ママの目をぬすんで器をもってみたら、あらら、中のものがバッシャーンとこぼれちゃった。
スプーンももたせてくれないから、「あーん」を無視してハンストしてみたら、観念してもたせてくれたわ。でも、これも思ったよりむずかしい。
口に運ぶことはできなかったから、器の中をまぜまぜして遊んだら楽しかった。何回かやっているうちに、だいぶなれてきたから、次は自分で食べてみせるよ。
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お片づけをするママにとっては大変な時期ですが、赤ちゃんは遊んでいるようでいて、スプーンが器の中のものをすくって食べる道具だと学び、手の使い方を練習しているのですね。
手づかみ食べでいいので、「自分で食べたい」という意欲を大切に育てましょう。
はじめは大人から与えられるがままに食べていた赤ちゃんも、自分の手で食べ物を口に持って行き、そこから自分が食べやすい一口量をかじり取ることを覚えます。いつまでも大人が食べさせていると、自分の食べられる量がわからないままになってしまいます。
すべての食事を赤ちゃんのペースに付き合うのが難しいという時は、1日に1回でもよいので、好きなように食べさせてあげられるといいですね。
赤ちゃんのしぐさと表情で気持ちがわかる本(PHP研究所)/監修・小西行郎
赤ちゃんはことばが話せなくても、表情やしぐさで何かを伝えようとしています。赤ちゃんが伝えようとしていることを、赤ちゃん学の第一人者・小西行郎先生監修のもと、「赤ちゃんのひとり語り」でわかりやすくまとめました。イラストは、『まめ日記』の著者であり、Instagramのフォロワー18万人以上のイラストレーター・横峰沙弥香さんです。