小2の息子が冬休みの宿題として、「自分史の作成」に挑んでいました。
「ねえママ、赤ちゃんのころのオレってどんなだった?」
聞かれて即答。「ホント、寝ない赤ちゃんだったよ……」
おっぱい飲んで、ねんねして。サラッと歌われるこの2つの状態の間に、こんなに様々なことがあるなんて、子ども生まれる前は知りませんでした。
おっぱい終わってお腹いっぱいになり、眠くてグズグズの赤ちゃん。
抱っこでゆらゆらトントン。寝たかな?と思って布団に置くと背中スイッチオン、ギャーン。
まだ早かったかとまた抱っこでゆらゆら、ウトウトするもちょっとの物音にハッとして覚醒。眠ったら負けなのか、何と戦っているのか、とにかく寝ない。寝ないから眠い、眠いからグズグズ、ずっと不機嫌泣き。いや、眠いなら寝ようよ。言っても相手は赤ちゃん、母の気持ちは伝わらず、「この不快、なんとかせい!」とばかりにジタバタ。そんなのが1・2時間とか何これ。
力尽きてガクッと眠ったところを、また布団に置いて起きたらと思うと怖くて置けず、抱っこのままソファーで力尽きて気絶するように眠る私。
束の間の睡眠もまたグズグズ泣きで寸断され、時計をみたらまだ小一時間しか経っていない。ねえほんと何これ。私、眠れないし何もできない。
この頃の私、トイレ行くのもご飯食べるのもずっと抱っこ。気分転換にと、もしかしたら夜眠ってくれるかもと、散歩したり子育て支援センターに行ってみたりすると、道中眠る、現地でも眠る、帰路もぐっすり、家に着いて布団に置くと起きる。なんでやねーん。まあ、抱っこで歩いてますからね、そりゃ心地いいですよね。そして、外出して疲れただけの私ができあがり。
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ネットや本で調べたり、いろんな人に相談したりして、いろんなこと試しました。
「これで絶対寝る!」と言われている方法を試したけどダメで本を壁に叩きつけたりしました。
我が子を寝かしつけることすらできない私はどんだけダメな母親なんだと思ったりしました。
そんな中、藁をも掴む気持ちで相談した際にもらった、本当に一本の藁のようだったけど、確実にすがることができた言葉がありました。
地域の子育て支援施設で定期開催されていた、助産師相談会に参加した時です。
私の抱っこですやすや眠る息子が、家だと全然寝ない、夜もひどい時は1時間おきに起きる、という話をすると、
「ああ、私もね、4人子ども育てたうち、2人がそんな感じだったんだけどね」と自身の経験を語ってくれ、私はそれでどうしたのか、参考にさせてもらおうと、前のめりで次の言葉を待ったのですが。
「あれ……、ホント、なんなのかしらね……」
助産師さん、大真面目な顔で独り言のように呟くもんだから、「えっ」とびっくりしました。
しかし次第に、「子ども4人育てた助産師さんでも、わからないんだ」と思うと、肩の荷がフッと軽くなる感じがしました。
助産師さんは続けて、「でもね、落ち着いてくるタイミングっていうのはあって、まず離乳食をしっかり食べるようになる1歳半頃、次に保育園や幼稚園に入る3歳頃。いつまでも寝ない子ってのはいないし、もしいたら医療機関を頼った方がいいわね」とも話してくれました。
それからは、「うちの子はこんな感じの子なんだ」と腹をくくり、ならどうしよう、と考え、一緒に眠ったり、夫と交代したり、無理な外出をせず近所をちょこっと散歩するだけにしたり、「寝かす」ことよりも「私の体力温存」にシフトチェンジすることで、なんとかなるようなりました。
そして実際、離乳食ももりもり食べるようになった1歳半ごろから少しずつ寝るようになり、保育園にも慣れた2歳半頃には、夜まとまって眠るようになりました。
「ねえ、なんであんなに寝なかったの?」と、大きくなった息子に聞いても、「知らんわw」とのこと。ですよね。ホント、なんなのかしらね。
当時の私に聞かれても、今の私、そう答えるしかなさそうです。
ちなみに、息子は今も「眠れな~い」と言って暗闇の中で目を開けていることがあるくらい、寝つきがよくないタイプです。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:うだひろえ
年齢:40代
子どもの年齢:小2と年長
website:http://umeyon.net
最新刊:「大学4年間の経営学がマンガでざっと学べる」(マン
※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。
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