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【助産師監修】赤ちゃんの健やかな肌を守るためのスキンケアアイテムの選び方とは

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赤ちゃんのお世話で使うアイテム選びに「迷った」「どうやって選んだらいいかわからない…」と思った人も多いのではないでしょうか。  

特に毎日行う赤ちゃんのお風呂やスキンケアに使うものは、「肌に直接触れるものだからいい物を使いたいけれど、どんな基準で選んだらいいか…」という妊婦さんやママもいるでしょう。

現在2人の子どもを育てる笹吉さんもそんなママの1人で、沐浴指導をしてくれたスタッフの方のアドバイスを参考にベビーソープを選んだそうです。

 

 

また、みずみずしくみえる赤ちゃんの肌は、妊婦さんやママが考えている以上にデリケート。そのために肌トラブルが頻発するケースも…。ハナウタさんも上の子の乳児湿疹で悩んだ経験があると体験談で綴っています。

 

そこで助産師として多くの生まれたての赤ちゃんのお世話や新米ママたちの指導を行っている神奈川県立こども医療センターの看護局副看護局長・周産期センター副センター長の布施明美先生に、赤ちゃんの肌のことを考えたスキンケアアイテムの選び方と、スキンケア方法を教えてもらいました。

 

これから出産を迎える妊婦さんや、「ベビースキンケアアイテムの選び方がよくわからない」というママ、ぜひ参考にしてみてください。

 

Q:笹吉さんの子どもの沐浴指導を担当したスタッフの方が「無香料のものならなんでも大丈夫」と言っていますが、赤ちゃんの肌のことを考えるならどんなものを選ぶといいのでしょうか。

A:そうですね。香料や着色料はデリケートな赤ちゃんの肌に負担をかけてしまう可能性があるので、無香料や無着色のものを選んであげるのはいいでしょう。

それにプラスして赤ちゃんの肌を健やかに保つために必要な成分が入っていることも選ぶ際の重要なポイントです。

ベビーソープですと、赤ちゃんの肌に必要なうるおいは守りながら、汚れをきちんと落とす成分(アミノ酸系洗浄成分など)が入っているものを選んであげるといいでしょう。

保湿剤は、胎内で赤ちゃんの肌を守る役割を担っていた羊水に近い成分が含まれているものを選ぶことが大切です。たとえばセラミドは羊水に含まれている成分に近いものなので、選ぶ際にチェックをしてみてください。

また、ベビーソープも保湿剤も低刺激の弱酸性でアレルギーテストが行われているかも選ぶ前に確認をしてみてください。

 

Q:赤ちゃんの肌を健やかに保つためにはどんなベビーソープを選べばいいかはわかったのですが、その中でも新米ママが使いやすいものはどんなものでしょうか。

A:赤ちゃんのベビーソープの形状は、今、泡タイプ、液体タイプ、固形と3タイプあり、「どれが一番いいの?」と思っている妊婦さんやママもいると思います。

汚れをきれいに取ることができるのは泡タイプです。赤ちゃんのお世話に慣れていないママなら、ポンプを押すだけできめ細かい泡状で出てくるベビーソープがいいでしょう。片手で赤ちゃんを支えながら、もう一方の手でソープを泡立てる手間が要りません。

 

 

 

Q:大人は体を洗うソープと髪の毛を洗うシャンプーは別のものを使いますが、赤ちゃんも別々のものを使った方がいいでしょうか。

A:大人と同じように赤ちゃんも頭はヘア用シャンプーで、その他は全身用シャンプーと使い分けてください。

頭皮の皮脂腺は、体の皮脂腺の約10倍もあります。それだけ汚れやすいので、それぞれの汚れを取るためにそれぞれ専用の洗浄剤で洗うことが湿疹を作らないためには大切です。

また、洗うときはガーゼでゴシゴシ洗うと赤ちゃんの皮膚に傷がついてしまいます。ママの手とたっぷりの泡で洗ってあげましょう。

 

Q:よく「肌に合わないと感じたら使用を中止してください」という記載がありますが、肌に合うか合わないかはどこで判断したらいいでしょうか

A:肌が赤くなっている、ぽつぽつと発疹が出ている、カサカサ皮膚になってしまったらすぐに使うのを中止しましょう。使うのをやめてもいつも通りの肌状態に戻らない場合は医療機関を受診してください。

また、サンプルなどを使ってみて合うか確認をしてから本製品を購入してみるのも1つの方法です。

 

Q:ハナウタさんが生後1カ月健診の際にスキンケア方法を質問していますが、赤ちゃんの肌の正しいスキンケア法をお教えください。

 

A: スキンケアは、「肌を清潔にする→きちんと保湿する」までの一連の流れが大切です。肌の汚れをきちんと落とした後は、保湿をしっかり行うことで皮膚のバリア機能をより良い状態にし、肌のトラブルやアレルギーなどを防ぐことができます。

 

ハナウタさんも記事で書いているように大人だとフェイスケアとボディケアと分けてケアすることが多いと思うんですよね。ただ、赤ちゃんは顔だけでなく全身の肌が大人に比べてデリケートです。そのため、清潔にした後は、顔はもちろんのこと、おなかや足、腕、お尻など全身をまんべんなく保湿してあげましょう。

 

ちなみに保湿剤を塗った部分にティッシュペーパーを押しあて、落ちない程度にしっかり塗るのがポイントです。

 

 

新生児のスキンケアは、「一生の肌作りの土台」になります。健康な肌づくりのために大切なことは、母親学級や産院などで医師や助産師らが伝えていますが、最終的には自宅へ帰ってからのケアで決定します。

毎日のお世話は大変だと思いますが、赤ちゃんがいつまでも健やかな肌でいられるよう、きちんとスキンケアアイテムを選んであげてくださいね。

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布施明美先生

助産師。認定看護管理者。日本助産師会常任理事。

神奈川県立こども医療センター看護局副看護局長、周産期センター副センター長。

約38年神奈川県立病院や県立看護学校などでの勤務を経て、現在では神奈川県立こども医療センターの周産期部門を担当。生まれたばかりの赤ちゃんと、その赤ちゃんのお世話をするママをやさしく丁寧にサポートしてくれている。

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。