息子が生まれてから育児絵日記を描き始め、
早いもので、7年が経ちました。
初めは市販の育児ノートの隅にざっくり書いていたのですが、いまやiPadで描くことになろうとは、描き始めの頃は予想もしなかったです。(タブレットに指で描いてた時もあったな)
そもそもイラストで育児記録を描こうと思ったきっかけは、
子どものかわいい瞬間をできるだけカメラにおさめたいけど、撮り逃すことばかりで。
夜遅くに帰宅した夫に、昼間の息子のかわいかったエピソードを伝えようとすると、「今日かわいくて爆笑したんだけど…アレ?なんだったっけ?」って忘れてうまく伝えられないことが多すぎて(今思えば完全なるマミーブレイン)。
小さかった頃のことを、大きくなった我が子と一緒に読んで楽しみ懐かしみたくて、
あと、母である自分が一番息子のことをかわいく描けるようになりたくて、
市販の育児ノートとは別に、育児記録用のノートを用意し、そこに「カメラで撮り損ねたかわいい我が子の姿」を、絵で残すことにしたのが始まりです。
私は元々絵を描くことが好きだったから絵を選びましたが、写真、動画、ことば、自分に合ってるもの、使えるもの総動員でいいと思います。
今回は、7年間続けてきて実感した
「これは残しておいた方がよかったな」
と思った私なりの記録のポイントを3つ紹介します。
1.【まだできない】に価値がある
子どもは日々成長…とは言え、
毎日見ていると、ついついできないことの方が目についてしまいます。
(人様の子は、できなくても絶対いつかできるよ!ていうか、できなくても人生全く困らんよ!と思えるのに、我が子にはその考えができず、あれもこれもできないどうしようー!と不安に感じてしまう、まだまだちっさい器の修行中の母です)
特に息子が0〜1歳の時がひどかったんですが、
できるようになるまで…例えば歩けるようになるまで、
「どうやったら歩けるようになるかな?」「いつになったら?」と不安に思うばかりで、「歩けた!!やったーー!!!」の映像は残っているのですが、
振り返ってみると、
なかなか一歩を歩み出さずにプルプル立ちつくしていた息子の、
すぐにへにょんとへたりこんでしまう息子の、
「できる前のまだできない姿」の、なんと可愛かったことか!!
できるようになったらこの先ずっとできるけど、
できない時の息子にはもう会えない。
できない姿もたくさん残して撮っておくんだったよ…
それに気づいてからは、意識的に「まだできないけど今頑張っている姿」も残すようにしています。
現在は、なわとびですぐにひっかかる息子や、
ワガママかまして泣きじゃくる娘を、
うーむ、本当にいつかはこうじゃなくなるのかなーー
とちょっぴり不安に思いながらも、
きっとこれは数年後のレア尊い動画になるはず…!
と信じて撮っています。
2.【今の当たり前】を残す。
子育てしていると、毎日毎日同じような生活の繰り返しに感じてしまいますが、
月単位、年単位で見ると、実は当たり前だと思っていたことがぐるっと様変わりしていることが、子育て期間中においては、けっこうある気がします。
1年前までは当たり前に必要だったベビーガードも、オムツも、お昼寝タイムも、今はなくなってしまいました。
沐浴とか授乳とか離乳食とか、もはやほぼ記憶がありません。
当たり前にしてたことなのに、すっぽり忘れてしまうんです。
そう気づいてからは、
1日のタイムスケジュールや、大変な時間(今だったら夕食〜寝かしつけまで)の苦労、食べる時こぼしすぎてイライラしちゃうこととか、お風呂になかなか入らないことなど、今はマイナスに感じる日常もメモや写真で残しています。
いつだって完璧に片付くことはなく、一瞬で散らかるこの荒れた部屋も、今は目を逸らしたい現実ですが、何年か経ったら、この子どもたちのおもちゃと謎の創作物に溢れたこの生活感満載の部屋を、懐かしく愛おしく思う日が来るかもしれない。
だからありのままを残しておこう…!
(と思いつつ、できるだけ一番荒れているところは写らないようにしちゃう人間の心理)
3.【日常の些細なできごと】こそ愛おしい。
記録と言えば、どこに行っただとか、おいしいものを食べただとか、いつもと違う非日常を残したくなります。
もちろんそれもとても価値があるし大切な記録ですが、
日常の中での子どものつたない言い間違いや、
家族しかわからないツボで笑った瞬間の記録の方が、
何年か後に見返した時に、その時どこにいてなにをした以上の、その場の空気や、自分の気持ちや、子どものかわいさがリアルに思い出せる気がするんです。
これは私が実習生時代に「子どものさりげない言葉を拾って残していて、記録が生きている。読んでいて状況がよく伝わる。」って言われて嬉しかったことが残ってます。(突然の自慢!)
数分後には忘れちゃうような言葉たちに、時が経ってから再会できたときの喜びたるや。
それを知っているから、「あっ!」と思った言葉は、すかさずメモ!するようにしています。
今はスマホにメモ機能ついてるから便利ですよね。
メモ機能、todoリスト、ラインなどを使ってとにかく覚えているうちにすぐ!メモ!
…しても、夜見返すと「え?なにこれ?」って忘れていたります。私の記憶力よ。
こうやって残してきた記録は、子どもたちも大好きで、何度も一緒に読んでいます。
当初の目標であった「子どもと一緒に読み返して楽しむ」は、達成できてる!
子どもが反抗期になった時に、私の心の支えになる予定でもあります。
今は2人に愛されすぎてまとわりつかれすぎて、疲れて「ひとりになりたい…誰にもかまわれない世界にいきたい…」
なんてしょっちゅう思ってますが、
未来の自分は、今の自分に戻って、小さい2人に会いたいと、絶対に思うに決まってるんです。
タイムマシンが発明されれば問題ないんですが、まだそれは見込めそうにないので、未来の自分へのプレゼントに、記録をしたためることを続けていきたいです。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
妊娠時期別記事
著者:ハナウタ
年齢:30代
子どもの年齢:7歳、3歳
元小学校教諭。写真で残せなかった家族の日常をイラストで記録しています。子どもが大きくなってから読み返すのが楽しみです。
インスタグラム:hanautahaluta
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