----第2子のご懐妊おめでとうございます。
まずは、妊娠が分かった時のお気持ちをお聞かせください。
2人目が欲しいと思ってから、しばらくしてからの妊娠でした。妊娠が分かった時はもちろんすごくうれしかったのですが、同時に保育園入園のタイミングに間に合ったことでホッとした面もあります。
年明けの1月に生まれる予定なので、早生まれになります。早生まれのデメリットなども聞きますが、それよりも、保育園の兄弟枠に間に合ってよかった、と。
実際、私自身も早生まれなのですが、デメリットは感じたことがないので気にしていません。
私の場合、実家が遠いので気軽に両親に手伝いを頼める環境ではないし、夫婦二人だけで子育てをするためには、保育園の問題は大きいですね。
皆さん同じだと思いますが、保育園のために産む時期まで心配しました。そんな環境が改善されて、いつでも安心して産める日本になったらいいなと思いますね。
-----これからますます忙しくなりそうですね。パパはもう育児には慣れたご様子ですか?
パパの方は、日頃忙しくて本格的に育児を手伝うというのは難しい部分があるんですが、それも私自身、最初の頃よりも受け入れる気持ちが出てきました。
そういう仕事の人を選んだんだからしょうがないかな、と。
最近は、忙しいなりに育児の悩みなどを聞いてくれるので、ずいぶん助かっています。それが私の心のケアになっていますね。そんなところは、最初の頃に比べるとすごく変わったと思います。
女性は自分のお腹で赤ちゃんを育てるところから始まりますし、早いうちから母親になるものだと思いますが、男の人は、時間をかけてゆっくり父親になっていくものなんだなあと、パパを見てると思います。
パパとの意識の違いに驚いた、ホルモン焼き屋さん事件!
あと、今は笑える思い出ですが、上の子を産んで3カ月くらいの頃に、「久しぶりに外食がしたいなあ」と私からリクエストしたことがあったんです。
少し気分転換がしたいという気持ちもありました。
そうしたら、「よし、分かった」と言ってお店を探してくれたんですが、行ってみるとそれがホルモン焼き屋さんで! ひっくり返したビールの箱が椅子になっているような(笑)。
「ここは、おいしいって評判の店なんだ!」と言って、なんと“大人2人”で予約を取っていたんです。その時は、驚きました。
確かに、赤ちゃんはホルモンを食べないんだけど。
予約の時に赤ちゃんのことを伝えていないから席の確保もできていなくて、そもそもホルモン焼きっていう段階で店のチョイスがおかしいし!(笑)。
でも、行きましたよ。
せっかく調べてくれたし、おいしいものを食べさせてあげたいという気持ちは伝わってきましたから。娘を抱っこしながら食べました。
そして、伝えました。
「赤ちゃんを抱っこしたまま食べなきゃならないし、火もあぶないよね。今度はお座敷があるお店にしようよ」って。
そんな感じで、最初は温度差を感じることもあったんです。
でも、1〜2年経って娘も大きくなってくると、そういうこともちゃんと娘中心に考えてくれるようになりました。変わったなあ〜と思います。
長女の誕生後、家事の役割分担で違和感!優木さんが実行したこととは?
-----最初は気持ちのすれ違いが多くなりがちですよね。
そうですね。
私が最初に戸惑ったのは、家事の分担がうまくいかなかった事ですね。
私も彼も、結婚前は一人暮らしで何でも自分でやっていたので、夫婦二人の時はお互いに自分のことは自分でやってバランスがとれていたんです。
それが、長女が産まれた後、育児関連のことは全部私の担当になるので、そこでちょっと問題が起きました。
彼は、洗濯の仕方などにわりとこだわりがあって、自分のおしゃれ着などは自分で洗っていたんですが、私の手が回らなくなると、子どもや私の分も「洗ってあげてもいいよ」という感じになっちゃう。私はそこに違和感を感じて、ちょっとストレスになったりしていました。
夫婦2人の時は、食べ終わった自分のお皿を洗ったりして、“すごくいい旦那さん”なんです。でも、娘が生まれた状況では何か意識が違う。今後うまくやっていくためにも、ここはちゃんと話をしなきゃ、と思いました。
私も彼も、何か思っていても、その場ではなかなか口に出さないタイプなんです。言いたいことを言い合ってケンカになるタイプではないんですが。
でも、娘のことが絡んでくると、私の方は感情的になって「これ、言ったら怒るだろうな」ということを言ってしまったり、あえて言って怒らせたり(笑)。
今思うと、いっぱいいっぱいで、それはSOSだったのかもしれません。そんなことが重なって、「これはもう、言いたいことをちゃんと整理して伝えなきゃ」と、思いました。
------話し合いの時間をあえて作ったんですか?
そうです。LINEで、「今日娘が寝た後に時間ある?」と。
それで、娘を寝かしつけた後に2人で席に着きまして。
「これこれこうで、私はコレとコレとコレをやっているから。あなたはコレとコレをやってくれたら嬉しいな」という感じで、実際に自分がやっている家事と育児、そして彼がやっている家事をリストにして、“見える化”して話しました。
-----もしかして、心理学の勉強をされたことがありますか? 心理カウンセラーの先生によると、「リスト化」とか「見える化」して話をすると男性には伝わりやすいらしいのですが。
いえいえ。そうなんですか? それは知りませんでした。
-----皆さん、最初にパパとのすれ違いとか、意識の違いでストレスになってケンカしてしまうというお悩みはけっこうあるみたいですね。
やっぱりそうですよね。ずっと家にいる側の悩みってなかなか分かってもらえないし、夫の側にも言い分があるんだろうし。
でも、こういう話し合いをしてよかったと思います。おすすめですよ。
話してみると、彼は彼で、何をどうしていいのか分からなかっただけで、「言ってくれなきゃ分からないよ」と言われました。
実は、私が気づかないところでお風呂の掃除などをしていたことが分かったりして。
そういえば、うちのお風呂は私洗ってないのにいつもきれいだったな、と(笑)。
私の側にも気づかないことがあったんです。
もともと違う環境で育った二人が家族になるからには、向き合わなきゃいけない場面もあるし、それに、いい関係って短い時間で成立するものでもない。
時間をかけて家族になっていくんだと思います。
インタビューの続きは、ゼクシィBaby1月号(12月15日発売)に掲載されています!
テレビや雑誌など幅広いメディアで活躍中。最近では情報番組のコメンテーターを務めるなど活動の場を広げている。『すくすく子育て』(NHK Eテレ)をはじめ、レギュラー番組も多数。著書『35 MAOMI STYLE ♯2』(宝島社/1,404円)も好評発売中。