幼稚園から電話がかかってくると毎回ドキリとします。
先日の幼稚園からの電話も、やっぱりドキリとしました。
「熱が出たかな」「吐いちゃったかな」
「もしかしたら大きな怪我でもしちゃったかな…」
最悪の事態も想定し、一呼吸おいてから心の準備を万端にしていざ通話。
>前回エピソード:三兄弟の母が解説!3歳男児の「オレは男だ期」の上手な活かし方と注意点 by マルサイ
電話は担任の先生からでした。
「マメ蔵くん、布団の上で遊んでいたら腕を痛めてしまったらしくずっと泣いていて…お迎えに来ていただけますか?」
まさか骨折⁉︎
とりあえず急いで幼稚園へむかいました。
一旦帰って午後一で整形外科へ連れていこう。
休診日じゃなくて良かった!
それにしても骨折だったら明日からどう生活していけばいいんだろう…?
そんなことを考え不安いっぱいで幼稚園に到着すると、涙顔の三男が職員室のベッドに横になっていました。
声をかけると安心したのかまた泣いて、ベッドから起き上がる時も相当な痛みが走ったらしく大泣きです。
三兄弟を育てる中で子どもたちは様々な怪我をしてきましたが、こんなに泣くほど痛がる子どもを見たのは初めてでした。
長男も次男も三男も何度か整形外科にはお世話になっていますが、意外にも骨折はしたことがなく、そんなわけで私は我が子の骨折現場に立ち会った経験がないためこの状況にどう対処していいか全くわかりません。
ひとまず腕を動かさないようにそーっと抱っこをします。
三男ギャン泣き。
そーっとチャイルドシートに座らせます。
三男ギャン泣き。
痛めた右腕は痛みが激しくまったく動かせないようです。
車から降ろす時も部屋に上がってソファに腰掛ける時も病院へ向かう間もふとしたことでギャン泣きです。。。(精神疲労半端ない)
整形外科へ着くと待合室はリハビリ待ちのお年寄りでギュウギュウ。
順番までかなり時間がかかりそうです。
待ち時間は絵本など読んで気をそらしていましたが、堪えきれなくなった三男はとうとう声を上げて泣き始めました。
その声を聞きつけた受付のスタッフがすっ飛んで来てくれたので、事情を説明すると順番を早めてくれました。
周りのおじいちゃんおばあちゃんからの声援を受け、診察室に入る三男。
先生が「ちょっと見せてね〜」と触診を始めるとここでも大号泣です。
レントゲン室に連れらていった三男を廊下で待っていると泣き声が最大音量で聞こえてきます…。
こんなに三男が大声で泣き叫んだのは産声以来だな〜などと呑気に思っていると、診察室に呼ばれました。
レントゲン写真を見ると骨には異常なし。
「おそらく肘の靭帯がズレていると思うので、今から治しますね」と先生。
先生がおもむろに三男の腕をとりました。
「ちょっと痛いんだけどね、すぐ治るからね」というと先生は三男の腕を掴み伸ばして曲げました。三男絶句。
「ハイ、これで靭帯はもとの位置に戻ったからね。動かせるかな?」
先生にそう言われると、あれほど痛がって1ミリも動かせなかったら右腕が動くではありませんかー‼︎
イリュージョンでしょ⁉︎というくらいの早業で三男の腕を治してしまったのです。
マジシャン?否、神!
診察室から出ると一部始終を固唾を飲んで見守ってくれていたおじいちゃんおばあちゃんが「頑張ったね!」「偉かったね!」と声をかけてくれました。
待合室に向かって歩く三男、レッドカーペットを歩く海外セレブのごとし。
そして治りたてホヤホヤの右腕で病院の重い扉を開け、小走りで駆けて行った三男なのでした。
あ〜ほんと、骨折じゃなくて良かった‼︎
>関連記事:転んで泣き続ける長男を救急車で搬送!? まさかの事態と痛すぎる代償 by ぴよととなつき
>次回エピソード:ナゾの倦怠感、冷え、痒み、関節痛…。その正体はまさかのあの病気でした by マルサイ
著者:マルサイ
年齢:39歳
子どもの年齢:9歳・7歳・歳
9歳・7歳・4歳の三兄弟の母。趣味は昆虫観察と磯の生き物観察。三兄弟との日々をインスタグラムにで発信中。著書に『男子が3人います。』『主婦力ゼロからやってみた家事』(共に大和書房)など。
※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。