我が家の長男は工作が得意で、よくボール紙や段ボールを使って潜水艦やら戦車やらを組み立てています。
プラモデルや細かいパーツを使った立体物を作るのも好きで、一度作り始めると朝から晩まで作業に没頭しています。
今ではそんな感じの長男ですが、幼稚園時代は5歳くらいまでものを作る・絵を描くなどのクリエイティブな遊びはほとんどしませんでした。
かといって活発に遊びまわるタイプでもなかったので、長男が幼稚園でどう過ごしているのか、楽しいと思うことは何なのか全く掴めず、若干心配ではありました。
どちらかといえば幼稚園には行きたくない、そんな雰囲気をまとったまま年少時代の毎日はなんとなく過ぎていきました。
そんな長男が変わったのは5歳4ヶ月、年中時代の2学期でした。
突然折り紙にはまり、寝ても覚めても折り紙三昧!
本当に朝起きた瞬間から眠りにつくまで折り紙を折り続けていました(電気を消しても暗闇の中手探りで折り紙を折るという夢中っぷり!)。
何がきっかけだったのかわかりませんが、上手に折りたい・色々なものを作りたいという意欲に火がついたようなのです。
初めは上手に折れなくて、癇癪を起こしたり泣いたりすることもありましたが毎日折るたびに角がぴったり合わせられるようになり、仕上がりもどんどん美しくなっていきました。
やればやるほど上手になるという感覚が嬉しかったのかもしれません。
徐々に難易度も上がり、3ヶ月後には私でも難しいと感じるような上級者向けの恐竜の折り方をマスター。
折り紙仲間ができると「〇〇くんが恐竜の折り方を教えてほしいって言ってたから」と折り紙の本を持って楽しそうに登園するようになりました。
そんな長男を見て、入園してから1年以上経ってようやく幼稚園が楽しい場所になったのだとホッとしたものでした。
折り紙というきっかけが幼稚園ライフを楽しいものに変えたのでした。
毎日楽しそうに登園して、活発で幼稚園が大好き!というタイプのお友だちを見るたび「どうして長男はあんな風に楽しめないんだろう…」と落ち込むこともありました。
けれども長男には長男の楽しいと思える世界があって、それに出会うまで他の子よりも少し時間がかかっただけだったのかもしれません。
折り紙ばっかり作って何になるんだと思ったことも正直ありましたが(笑)、入園してから毎日たくさんの経験をして、その中から本当に楽しいと思えることに出会えたのはとてもラッキーなことでした。
3年間の幼稚園生活の中ではどうしてもやりたがらなかったことや(例:泥んこ遊び)苦手なこともあり(例:跳び箱)、できるようになってほしい・好きになってほしいと願うこともありましたが、今の長男を見ているとキラキラと目を輝かせて夢中になるものがあれば苦手なことなどが一つや二つや三つや四つ(それ以上)あってもいいのかなと思えます。
何かと悩みの多い第一子育児ですが(もちろん今も続行中)、あれこれ考えすぎず長男のいいところをしっかり見てあげて、長男が好きだと思うことを応援していこうと思います。
著者:マルサイ
年齢:39歳
子どもの年齢:9歳・7歳・4歳
9歳・7歳・4歳の三兄弟の母。趣味は昆虫観察と磯の生き物観察。三兄弟との日々をインスタグラムにで発信中。著書に『男子が3人います。』『主婦力ゼロからやってみた家事』(共に大和書房)など。
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