長女を妊娠していたときは、出産ギリギリまでまったく帝王切開なんて想像していませんでした。
陣痛とかいきむ方法とかラマーズ法とか…そんなことしか調べていなかった私は帝王切開が決まってもひとりでてんやわんや。
格好つけて「子どもの命を最優先に…キリっ」なんて答えましたが、説明なんてまったく耳に入っておらず、その夜ひとりで不安で病室で泣き続けました。
もはやなにが不安だったのかも覚えていません…。
完全にマタニティブルーでしたね。
当然「帝王切開後はしばらく妊娠は控えて…」ということもどこかで言われていたんでしょうけど、出産後もなんやかんやでてんやわんやしていたので、すっかり忘れて…。
生理も再開しないままに次女を授かったわけです。
次女妊娠で訪れた産院の先生は
「出産するころには1年経ってるから…まあ大丈夫だと思うけど…」
とおっしゃったんですが…
「陣痛来たら破裂するから陣痛来ないようにしてね」(どうやって)
「羊水増えすぎると破裂するから気をつけて」(どうやって)
「何もしなくても破裂するかもしれないから痛くなったらすぐ病院へ」(もうどうすればー!)
そんな注意事項を受けて、私の頭の中は「破裂」でいっぱい…。
痛くなったらすぐ病院とか…。
ホンマに10か月耐えれるんやろうか…。
このままどっちかが死んでしまったらどうしよう…。
てゆーか長女もまだ全然赤ちゃんやのにどうしよう…。
そんな不安は駆け巡るものの…。
これが一番つらかったです。
「どうして気をつけてなかったの?」と言われると思うと
だれにもこの苦しみを話すことはできませんでした。
たしかに私の確認不足や油断が招いたことです。
でも次女の妊娠は本当に素直に心から嬉しかった。
あんなに可愛い生き物がもうひとり増えるなんて。
なにより長女を妊娠したときに私の持病が発覚し、もう妊娠は諦めようとしていました。
そんな矢先にできたふたり目。
それなのに無事生めなかったらどうしよう…。
安心安全な環境を作ってあげられなくてごめんなさい。
なにかあったらどうしよう…。
そんな不安が毎日心の中を占めていましたが
だれかに「自業自得でしょ」と言われるのが怖くて
私はだれにもこの悩みを吐き出すことはできませんでした。
それでもなんとか38週無事に過ごし…
手術自体は二回目なので少し余裕もあって。
長女のときは静かに心の中は半狂乱だったのでほとんど覚えていませんでしたが。
次女のときは出てくる直前の感触や泣き声もちゃんと覚えています。
出てきた次女はほっぺがぷっくりしていて。
長女には無かった髪の毛も薄っすら生えていて。
「ああ…無事出てきて本当に良かった」と安堵しました。
…が。
術後の先生の一言。
あんまり「無事」ではなかったようです…。
なんとか陣痛は回避できましたが、羊水が多目だったのでお腹はパンパン。
傷口もかなり薄くなるほど膨らんでいて破裂寸前だったようです…。
本当に本当に「無事」だったことが奇跡でした。
これから妊娠を控えている方には気をつけて欲しいです。
幸せいっぱいのはずの妊娠期間を。
そしてただでさえ苦しい妊娠期間を。
余計な心配ごとで頭をいっぱいにして過ごさないで欲しい。
反面教師からのお願いです。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:白目みさえ
年齢:30代
子どもの年齢:6歳、4歳
心理師として精神科に勤務するとしごの母。生粋のオタクです。基本的に白目をむいて育児をしており、その様子をカルタにしたものを増産しています。ライター、イラストレーターとしても活動中。
インスタグラム:@misae_mon
NAPBIZ公式ブロガー:「日々白目むいてます」
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