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母乳育児奮闘中の私に「ミルクあげたら?泣いててかわいそう!」と言う母の発言の真意とは? by さやかわさやこ

どうも、さやかわさやこです。

 

今回で母乳育児エピソード最終回になります。
最終回は私と実母との話です。

 

長男を出産後、母乳ノイローゼになりながら奮闘していた私。


そんな私をみて母はよくこう言いました。

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頻回授乳でなんとか完母を目指したい私にとっては、ミルクを足すというのは絶対にしたくないことでした。

いま振り返れば、そんな意固地にならなくてもよかったような気がするのですが、何分母乳ノイローゼに陥っているので、母の話に耳を傾けることができませんでした。

そんな日々を過ごしていたある日、私は母からの何気ない一言に心がかき乱されることになるのです。

 

それは長男の沐浴をすませたあとのこと。

沐浴後の着替えで大泣きした長男に急いでおっぱいをあげていました。しかし飲んでもなかなか泣き止まない長男。

そんな長男をみて母が…

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《かわいそう》というフレーズが私の心をえぐりました。

『長男のためにと思って必死に授乳しているけど、それが逆に長男を泣かせることになってるってこと…?』

自分のやっていることは長男のためではなく、単なる親のエゴなのか…焦りと怒りと悲しみと…気持ちがぐちゃぐちゃになりました。

 

それでも私はやっぱり完母で育てたいという気持ちが強く、母の言葉を突っぱねました。

しかし母もなかなか引き下がってはくれず、私の中で母に対するモヤモヤ感がつのっていきました。

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子供の時から大人になるまで、ずっと仲良しだった母と私。

しかしそんな2人の間に初めてギクシャクとした空気が流れ、重苦しい日が続きました。

 

『こんな状態ではダメだ、わかってもらえなくても、ちゃんと私の気持ちを母に聞いてもらおう』
私はある日思い立って、母に私の胸のうちを明かしました。

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私はどうしても完母で育てたいこと、でもそれが親のエゴかもしれないと葛藤していること、かわいそうと言われて悲しかったこと、どうしてそんなにミルクを勧めるのかわからないことなど、自分の気持ちを洗いざらい話しました。

 

静かに私の話をきいていた母が口を開きました。

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母は私が赤ちゃんのときの話をはじめました。
母も最初は母乳育児をがんばろうと思ったそうです。

しかし、出産の時に羊水を飲んでしまった私は1週間保育器のなかで過ごし、直接授乳することができませんでした。

退院後、母乳を一生懸命あげようとしたものの、母乳育児はなかなかうまくいかなかったそうです。

 

はじめての授乳がうまくいかず悩んでいる母に親戚の人から心無い言葉が発せられたそうです。

それは…

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わりとグラマラスな胸元の母に対してこの痛烈な一言。

私だったらこんなことを言われたら怒り狂って言い返すところですが、母は何も言わず、ひとりになったあと泣いたとのことでした。

 

結局、3ヶ月くらいのときに私が一切おっぱいを吸わなくなってしまい、母の母乳育児は母の想いとは裏腹に終わりを迎えてしまいました。

その後、粉ミルクも受け付けなかった私は豆乳をベースにした粉乳で育ちました。

 

そして話の締めくくりに母はこう言いました。

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私は思わず泣いてしまいました。

そして同じように母も泣いていました。

ふたりのわだかまりが溶けた瞬間でした。

 

何十年と心につっかえていたであろう母の母乳の呪縛もとけた瞬間であったように感じました。

 

ミルクを勧めていたのは、母乳育児で追い詰められていく私を心配してのことだったということもわかりました。

 

それからは、母は母乳育児への気持ちを尊重して寄り添ってくれるようになりました。

 

一度はギクシャクしたけれど、お互いの気持ちがわかって、私はあらためて母のあたたかさと優しさを感じました。

 

以上が、母乳育児にまつわる私と母のエピソードです。

 

全7回に渡ってお届けしてきた母乳育児エピソード。

これにて終了でございます。

最後までお付き合いくださりありがとうございました。

 

次回からは、また違った切り口で綴ってまいります。

引き続きどうぞ宜しくお願い致します。

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著者:さやかわさやこ
年齢:36歳
子どもの年齢:10歳、6歳、4歳

日々のことをイラストにしています。 ブログ『さやかわさやこの生態記録』では婦人病のことや、大好きな二次元の世界のことを暴走気味に綴っています。

インスタグラム:@futomomushi
ブログ:https://sayakawasayako.nbblog.jp/

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