第1子出産後、退院時。
私は、助産師さんの匠の技「おっぱいマッサージ」により、母乳がよく出るようになっていました。
「これならミルク足さなくても十分ね!完全母乳でがんばってね!!」
なんて言われ。
「ハイ!頑張ります!!」なんて、産後ハイも手伝って、希望に満ち溢れて自宅に帰ったものでした。
健診や保健師訪問などでも、「完母」だと告げると、「がんばってるわね!」と褒められました。
お金もかからないし、赤ちゃんが欲しがる時にいつでもすぐに飲ませてあげられるし、私自身、「完母でよかった」と思っていました。
そう、ぶっ倒れるまではね!
しかもうちの子は、母乳をいつでも飲める環境から、ほ乳瓶拒否のいわゆる「直母」派という、誇り高きおっぱい星人になってしまい。
ミルクはもちろん、搾乳した母乳すら飲んでくれなくなりました。
直母で少しずつしか飲まないので、人に預けられません。
夜も1~2時間おきに起きるので、私は添い乳して気絶するような睡眠の取り方でした。
気づけば私は、寝不足で死にそうな顔をしながら、乳をしまう間もなくずっと赤子に授乳している、「妖怪おっぱい婆」になっていました。
誰?そんな私を、「完母ですごいね!」なんて、褒めたの。
産後、何度もぶっ倒れながら、心の底から、「ミルク飲ませときゃよかった……!!!」と思いました。
(実質、離乳食が始まる生後6ヶ月まで、人に預けられませんでしたからね!)
なので第2子は、退院して即ほ乳瓶開始。
搾乳した母乳をほ乳瓶で飲ませ、「ママの乳首以外の乳首からも、いいものちゃんと出まっせ!」と教え込みました。
一ヶ月健診が終わってからは、ミルクもスタート。
ミルクは母乳よりも腹持ちがいいので、夜寝る前に飲ませると、多い時で6時間ほどまとまって眠ってくれました。
こうなってくると、第2子、天使にしか見えません。
何より、夫や上の子がミルクを飲ませられるので、彼らの「育児参加感」はぐんぐん高まりました。
夫曰く、第1子(おっぱい星人)の時は、「オレはおっぱい出ないからな……」と育児を諦める時もあったのが(いやそれくらいで諦めるなよって感じですけど)、第2子の時は「ミルクを作り、飲ませる」という行為をすることで、育児に主体性を持てたということでした。
上の子も、「お兄ちゃん」としての喜びを感じられているように見えました。(赤ちゃん返りして、飲まなかったほ乳瓶でのミルクを飲んだりしてましたけど)
ほ乳瓶・ミルクは「お金がかかる」「準備や片付けが大変」「外出時に荷物が多くなる」などのデメリットもあるけど、メリットもたくさんあるわけで。
母乳にも、メリットデメリットはあるわけで。
どっちがいい、という問題ではないんだなぁ、と思います。
それぞれのメリットを把握して、「いいとこ取り」をして、楽しく&少しでもラクに。
その家族に合ったスタイルで、無理なく育児をするのが、一番なんだと思います!
>>>次回のエピソード:3月に入れる保育園求ム!!上の子の認可園退園がかかった「がけっぷち保活」
著者:うだひろえ
年齢:アラフォー
子どもの年齢:4歳と2歳
マンガ家/イラストレーター。愛知県生まれ。2008年『夢追い夫婦』(KADOKAWA)でコミックエッセイデビュー。『誰も教えてくれないお金の話』(サンクチュアリ出版/監修:泉正人)が30万部を超えるベストセラーに。4歳男児&2歳女児の子育てに奔走する生活を、ツイッターやブログで垂れ 流し中。
website:http://umeyon.net
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