待望の妊娠と共にやってくる“つわり”…。
食欲増進の食べつわりで終わった上の娘の時と違い、息子の時は大いに苦しめられたものでした。
そんな中で、食べやすかったもの、食べられるものは限られていましたが、確かに存在しました。
今回は、そんなつわり生活の中で食べられるものに、回転寿司で出会った時のお話です。
息子妊娠時のつわりは、妊娠検査薬で陽性が出る前から出現するという、強烈なものでした。
早くから大好きだったコーヒーや揚げ物の匂いを身体が拒否するようになり、
おいしいものだらけの飲食店やスーパーが猛烈にきついものになってしまいました。
一方で夫は、職場が変わったタイミングであったこともあり、新しい職場での人付き合いに奔走。
飲み会や親睦会、バーベキューという、つわりで苦しむ私からしたら
イライラの種でしかないイベントに度々出かけていました。
そんな私の怒りを知ってか知らずか、同僚の方々との会食に私を誘うこともあった夫。
しかし、つわりで体調が優れない上にもともと人見知りのコミュ障であった私は、断り続けていました。
何せ、食事の場といったらつわりパワーがバーストするに決まっているのです。
迷惑をかけないためにも、私は娘と留守番し続けていました。
……しかし、パパのおともだちとのごはんだなんて、
娘にとってはとても魅力的なキーワードです。
夫が言うには、そのお友達は私の育児漫画を見てくれていたそうで、
まあ、若くて可愛い女の子だったので、絶対オマエその子とメシ行きたいだけだろ
という感じだったのですが、ついに私も重すぎる腰を上げて、夫の会食に参加するようになったのでした。
ですが、やはり会食は会食。
会場はファミレスです。
つわりでもなんとか口に出来る“オレンジジュース”“ケチャップライスのオムライス”などは
あったのですが、メニューを見ると食べたくても食べられないものばかり…
我慢する私の目の前で、ジューシーなハンバーグをしあわせそうに食べる夫。
私はデミグラスソースの匂いもダメでした。
そんな夫の呑気な姿に湧き上がる苛立ちもあってか、つわりは悪化。
お友達はとてもかわいらしくて素敵な子だったのですが、話も半分で、その場は退散するしかありませんでした。
たまの外食は娘も喜び、私自身のリフレッシュにもなっていたのに、
このありさま…
お腹の中で命を育むことのハードさを思い知りました。
そんなある日。
この日は娘のリクエストで、回転寿司に行くことになりました。
回転寿司と言ったら生ものの宝庫。生ものが苦手で、お魚の匂いもそれほど得意でない私は内心ドキドキでしたが、可愛い娘のリクエスト。応えないわけにはいきませんでした。
さっそく注文してみると…
いつもおいしくいただいている茶わん蒸しのだしの匂いが…なかなかきつい。
基本は冷たいお寿司なので、意外と目の前の娘が食べていても匂いが気になることはなかったのですが、
やはり温かいラーメンやうどんなどのサイドメニューの匂いは、なかなかつわりに響くものでした。
そんな中、ふと、ガリを口にすると…
「ウ……ウマい…!!」
今まで特に意識していなかったガリが…
美味い…!!
私がつわりでも食べることが出来た“オレンジジュース”“ケチャップライスのオムライス”と
共通するポイントと言えば「酸味」であるのですが、
やはりこのさっぱりとした感じがいいらしく、まったく胸にこみ上げるものもなく
食べることが出来ました。
目の前で娘がおいしそうにお寿司を食べるのを見ながら、
私はガリでリフレッシュ。
どうしても逃げることは出来ない“匂いからくる吐き気”も弱めてくれるガリの酸味のおかげで、
久しぶりにゆっくりと外食の場に腰を据えることができました。
好きなものもおいしいものも、思う存分食べられなくなるつわり。
今では、あんな中でよく日々買い物をして、家族の食事を作っていたなと思います。
今現在もつわりと格闘している皆さん、本当に日々おつかれさまです。
特効薬がないのが歯がゆいのですが、とりあえず…
・冷たいもの
・酸味のあるもの
が、私のつわりには効果がありました。
皆さんにも、“これなら行ける…!”が見つかりますように!
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
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著者:たんこ
年齢:30代
子ども:2013年生まれの娘と2018年早生まれの息子
発達ゆっくりさんな娘と能天気な夫と、新たに加わった暴れん坊な息子と暮らす、元ひきこもりの凶暴な大根です。
instagram:@kei_mio
twitter:@mio_tanko
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