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子宮口5センチで破水早々いきなり陣痛促進剤!? 分娩室に入ってわずか5分でスピード出産 by みたん

こんにちは! 現在4歳と2歳の子どもを育てている主婦みたんと申します。

過去に助産師として働いていたことがあります。現在は、インスタやブログで育児漫画を描いています。

今回は、私が1人目を出産したときのお話の4回目です。

 

予定日前日の夕方、昼寝から起きたら陣痛が! 散歩をしたりお風呂に入ったりしたらどんどん強くなっていった陣痛。

夜中2時ごろ、陣痛が15分間隔くらいになったときには鮮血のおしるしも少量みられるように…

しかし明け方になって病院にいくと、子宮口はまだ2㎝!

しかも陣痛が全くなくなってしまうという事態。 院長の診察次第でこのまま入院か退院か決めるということで、なんとか散歩などして診察待つも、陣痛は一向に復活する気配がなく…. 時刻は11時半。

ついに院長先生が診て下さるということで、内診室に呼ばれました。 このとき陣痛は相変わらず全くなし。 ただの「子宮口が2センチ開いてるだけの人」になってしまった私は、もう退院する気まんまんでいました。

その時です。

ずっと遠のいていた陣痛ですが、内診で子宮口を刺激されたためにお腹が張ってきたのです。それもかなりビックウェーブ。

 

すると何を思ったか院長…

え、何が起きた!? 突然の出来事に、頭の中は「!?」

一瞬思考停止した感じでした。

でも、すごく温かい液体が股間からジャバジャバ出て行くのを感じてすぐに「破水した」のだと分かりました。

そう、この院長先生。 内診中に偶然強い陣痛がきたのに合わせて、子宮口を指でぐわーっと拡大させたのです。

しかもついでに人工破水まで!!! いくらなんでも強引すぎる…!!!!!

助産師として働いていましたが、その病院ではここまで医療者が介入して進めていくことはなかったので、とても驚きました。

それに加えて最後のトドメにこの一言。

うぇええええええええええ!?

子宮口5センチ、完全破水(バッシャーーンと膜が大きく破れて破水すること)、羊水ダラダラ血ダラダラの状態。 絶対にこのまま待っていれば、自然に陣痛が強くなってくるはずです。

それを数時間待ってみて、それでも陣痛が起きなければそのとき促進剤を使う…でも遅くないのではないか?と私は思いました。

なので、思い切って先生に尋ねてみました。

そりゃあ早く産みたいです(笑)

でも、これから順調に進んでいく可能性がまだ全然あるのに、わざわざ陣痛促進剤の助けを借りなくても…と思いました。 (おそらく、早く産ませたいのは先生のほうだったのだと思います。病院にもよりますが、日勤帯のうちに仕事を終わらせたかったのでしょう)

陣痛促進剤は、必要なときには必要な薬です。でもリスクは少なからず伴います。

私は妊娠高血圧症候群でもないし、循環器系の病気は特に持っていません。

赤ちゃんも今のところとっても元気… しっかりバイタルサイン(血圧・脈拍)、陣痛の強さ(強すぎる陣痛になっていないか)、赤ちゃんの状態を確認してもらいながら使うのであれば….

結局、院長先生にガン押しされる形で、陣痛促進剤使用の承諾書にサインをしました。

促進剤にはさまざまなリスクが伴うとはいえ、助産師として働いていたとき、促進剤を使った多くの妊婦さんが特に問題なく出産を終えたのを見ていましたし、自分自身や現在の赤ちゃんの状態に、促進剤を使った時に異常が起きるようなリスク因子が特にないだろう(何があるかは使ってみるまでわかりませんが)と判断したため、承諾するに至ったような形です。

でも正直、促進剤は使いたくなかったです。 だって、必要ないと思ったから。

周りの助産師さんも「ちょっと使うの早いよね…助産師さん(私)だとそう思うよね」と言っていました。

でも個人病院はやはり院長の天下で、院長の方針がすべてなんだそうです…。

この産院を選んだのは、自宅から近かったということと、院長先生が新生児蘇生のスキルをしっかり持っていて、赤ちゃんが万が一のときに安心だと思ったからです。

まさかここまで人工的にお産を押し進められるとは…

私は決して「何がなんでも自然分娩がいい!」というタイプの派閥の助産師ではありませんでしたが、いくらなんでもこれはやり過ぎかな…と思いました。

でももう承諾書にサインしてしてしまいました(笑)

さて、そうと決まればスタートとても早かった…!!!

絶対に準備してたでしょ?というスピードで陣痛促進剤が入った点滴が病室にやってきました。

助産師さんが同意書をナースステーションに持ち帰ってから30秒もないくらいでした(笑)

はや!!!! というのも仕方ないのです。

陣痛促進剤はお産がなかなか進まないときには救世主のような薬ですが、子宮破裂などのリスクも伴うため、慎重に投与する必要があります。

最初はとてもゆっくりなスピードで投与開始し、30 分ごとに少しずつ投与速度を上げていくため、とても時間がかかるのです。

なので、助産師さんは急いでいたのだ思います。

もう既にお昼を越えていました。

豪勢なお昼ご飯ドーーーーン!

これが陣痛促進剤とほぼ同時に部屋に来ました。

産む前からなぜこんなに豪華なご飯だったかというと… この日はひな祭りだったのです。ひな祭りのお祝い膳でした。

点滴を開始したあとすぐ、陣痛が盛り上がってくる前にと、イッキに食べきりました!

うまい!うますぎ!

食べている最中にも促進剤は順調にされ続け、一回の張りは弱いものの(ちょっとイタタって思うくらい)10分間隔の陣痛があっという間に復活してきました。

促進剤、すごい。

痛すぎて体が反りかえる。

促進剤…. 効きすぎ…..!!!!!!!

あああああああああああああ!

促進剤による陣痛に、自分の力による陣痛が乗っかってきて超ハイパービックウェーブになっていたのだと思います。

イッキに陣痛MAXまで達した感じでした。

「落ち着いて!そっちゃダメ!いきまないで!」

そんなこと言われたって…痛くて体が勝手にのけぞっちゃうし、力が入るのは自然現象なんだから無理!!!と思いました。

こんなに痛いのかよ…….!!!!

ザ・人間爆発という感じの現象が、1分間隔で襲ってくるという地獄の時間でした。

でもこんなに痛いならきっとゴールは近い…

ひたすらそのことだけを生きる糧に、白目を剥きながら、いきむ代わりに夫の腕を握力100ぐらいで握り続けました。(夫、無言で耐えてた)

 

そしてついに待ちに待ったその時はやってきたのです。

陣痛が終わってすぐ、助産師さんが「ちょっと内診しよっか」と言うので、足をパッカーンしたところ…

どうやらもう赤ちゃんの頭が見えていたようです。

そりゃあいきみたくもなるわ!!!!!

ああああああああああ!(分娩室に向かって廊下を爆走)

ふぁああああああああーーーーーー!

分娩室に入って5分で出た!

 

初産婦は普通、子宮口全開大になってから産まれるまで1〜2時間くらいかかるもの…と思っていました(助産師のテキストの情報や少ない助産師経験から)

まさか分娩室に入って最初の陣痛で、産まれちゃうとは…. 産まれた赤ちゃんは元気そのもの。

すぐに泣いて手足をバッタバタさせていました。

私自身も、産んだ瞬間に陣痛から解放され超ハッピーモードに。

夫が臍の緒を切らせてもらい、無事お産完了〜!(胎盤もすぐにつるんと出ました)

めでたしめでたし〜!

 

これが私の、初・出産体験、初・促進剤体験でした。

ご覧の通り促進剤がばっちばちに効きまくってしまい、かなりスピード感のあるお産でした。投与開始から約3時間でお産となりました。

 

時間が経ってから振り返ってみると正直な感想としては…「促進剤やっぱり要らなかったのでは…?」という思いがあります。

実は分娩直後の出血が約1300mlととても多く(500ml未満が正常)、これは子宮が促進剤によっていきなり強く収縮したため、子宮筋が疲れて収縮力が弱くなったことが原因ではないか?と私は考えています。

自然陣痛で産んでいたら、促進剤より当然時間はかかっただろうけど、もう少し取り乱すことなく落ち着いた雰囲気で産めて、出血も少なく済んだんじゃないかなあ?と……

 

でも結果的に母子共に健康だし(貧血にはなりませんでした!)、促進剤を使ったからといって自分の力産んだ感覚がないか?というとそうでもありません。

心の底から…

やってやったぜ! よく耐えた自分! という気持ちでいっぱいでした。

これで1人目出産時の終わりです。

 

次回は立て続けですが、2人目を産んだときのお話です!

1人目で促進剤を使ったことに未練タラタラだった私が、今度はなんにも医療介入なしの完全な自然分娩で産んだらどうだったか…? というものになっております。

また次回も読んでいただけたら嬉しいです!!!

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著者:みたん
年齢:30代
子どもの年齢:4歳、2歳

インスタグラム・ブログにて日々のいろいろをイラストで描いています。元看護師・助産師、今は専業主婦。子どもは2歳差の兄妹(KPくん、ツーちゃん)。夫は天然です。

ブログ:みたんぶろぐ
インスタグラム:@mitandays

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