初期の子宮頸がんが見付かった第三子妊娠中。
家族で悩んで妊娠継続を決めましたが、癌が進行する様子があれば子宮ごとお腹の赤ちゃんにサヨナラする可能性もあると担当医から言われていました。
心配かけると申し訳ないし、友人達には黙っていよう。知ってる人には口止めしておこう。
妊娠は秘密にすることに決めました。
しかしさすが第三子。お腹が大きくなるスピードは驚異的です。
私が頑張って内緒にした所で、お腹の自己主張の激しさは日に日に増して、とても隠しきれたもんじゃない!
妊娠と平行して繰り返す癌の検査は一進一退。
私は確信しました。「癌なんて、何かの間違い」今まで往生際悪く、心のどこかで思ってるところもありましたが、 ミラクルは起こらない。
お腹はどんどん大きくなり、妊娠は周知の事になりました。癌はともかく、切迫早産で安静になったりしたら、色んな人に迷惑をかけてしまいます。上の子の習い事など、ママ友にお願いするかも知れない。
癌にもしもの事があって、妊娠を中断しなくてはならなくなったりしたら、急にお腹がしぼんだ私に友人たちは気を使うでしょう。
「打ち明けよう」
助けが必要になるかも知れない。
それより何より、不安で苦しい。
同じ「母親」という立場でいる友人たちに話を聞いて欲しい。
心から助けて欲しいと思う。
だったら、助けて欲しい理由を知ってもらいたい。
正直に、今の状況と心の内を晒すと、泣いたり励ましてくれたり、みんな私の心に寄り添ってくれました。「いつでも、どんな事でも協力する」と力強く言ってくれて、やっとこの妊娠に対して体制が整った気持ちになりました。
内緒にしていた事で、お腹の赤ちゃんに少し罪悪感もありました。
「君の事も、もちろん大事だよ、愛しているよ」
胸を張りたくなりました。
ちなみに、小学生の長女に「心配をかけたくない。しかし内緒にしておきたくない」という半端な気持ちから「お母さん癌だけど、治るから心配しないで☆」と軽く流して説明したばっかりに、
学校中に知れ渡り、先生から心配されるという事態に陥りました。 ここまで大事にしたくなかったので、これに関しては大失敗でした。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
妊娠時期別記事
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著者:ゆき
年齢:アラフォー
子どもの年齢:13歳・4歳・2歳
福井県の山の中で、ツンデレ三姉妹の母をしています。お洒落にも丁寧にも暮らせない、へっぽこワーキングマザーです。
インスタグラム:u.mamato
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