こんにちは。白目みさえです。
いよいよ長女を取り出す帝王切開手術がはじまります。
帝王切開の手術麻酔は、全身麻酔ではなく局所麻酔。
背中から脊髄に向かって細い針を刺して麻酔を注入すると説明を受けましたが、「下手に神経を触ってしまうとピリッとするから言ってね」と申し添えられました。
怖すぎるわ。
そして刺したらしっかり「ピリッ」としまして。
これが普通なんか違うんかわからんけど、とりあえず「痛い」と申し出たところ、あっさりやり直ししてくれたのですが…。
そんな一か八か感なんこの麻酔…。
しかも「もっと背中丸くして!刺しにくいから!」とか言われて。
いやいやいや臨月のお腹が前に張り出してるのに、どうやって背中丸めるんすか…。
無茶言いますなお兄さん。
もう嫌やー痛いやーん…ホンマにちゃんと効くのこれ―…
なんて思っていたのですが…。
正しく刺さると、「お…効いてきた…」という実感がちゃんとありました。
背中に温かい感じがじわーっと広がり、だんだんと背中の感覚がなくなっていったのです。
さあ…いよいよ手術開始です。
ここからはあまり省略せずに書きますね。
まず麻酔がきいているか確認されました。
なんか触られたような気はしましたけど、なにがどうかさっぱりわからなかったので、ここはそのまま答えました。
どうやら麻酔の効きはOKだったようです。
先生はなにやらガチャガチャやり始めました…。
もう白目の緊張はマックスです。
なんだかんだで生まれて初めての手術。
お腹を切るってどんな感覚なんだろう…。
怖いけど先生を信じて…もう身を委ねよう…。
そうきっと大丈夫…。
先生…どうか手術開始してください…!!
もう切ってた。
先生早くない?
切るよとか言うて。
しかももう赤ちゃん出てくるとか…早くない?
帝王切開こんなに早いの?
自然分娩は36時間かかったとかたまに聞きますやん。
背中に麻酔してから5分くらいちゃいました?
え、待って待って待って。心の準備が…。
「お風呂上がりか…!」と心の中で突っ込みましたが。
そんなテンションで長女を持ってきてくださいました…。
長女に会えたら…あれを言おうこれを言おうって決めてたんですが…。
こんなありきたりなセリフしか出てきませんでした。
ちっちゃい…泣いてる…。
一度は生命が危ぶまれかけた長女が、無事に出てきてくれたのです。
泣きたいような、嬉しいような、笑いたいような…あらゆる感情がごちゃ混ぜになって…
…たのも束の間。
なんか一瞬で赤ちゃん連れ去られました。(人聞きが悪い)
感動に浸っていたのと、痛みがないので忘れてましたけど、私まだお腹がOPENな状態。赤ちゃんは赤ちゃんで処置するので、あなたはお腹CLOSEしてもらっててねと、長女と離れ離れになりました。
帝王切開はたしかに「産む」までは一瞬でした。
でもそれからしっかりお腹を閉じないといけないので。
私はしっかり意識のある状態で、お腹を切るよりも遥かに長い時間。
お腹を閉じられるのをじっと待つことになったのでした。
ゼクシィBaby WEB MAGAZINEの記事
著者:白目みさえ
年齢:30代
子どもの年齢:6歳、4歳
心理師として精神科に勤務するとしごの母。生粋のオタクです。基本的に白目をむいて育児をしており、その様子をカルタにしたものを増産しています。ライター、イラストレーターとしても活動中。
インスタグラム:@misae_mon
NAPBIZ公式ブロガー:「日々白目むいてます」
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