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陣痛にツボ押しって効くの?お産の現場でよく使われる「三陰交」を押してみた by みたん

こんにちは。 二児の母であり、元助産師、今はイラストレーターの「みたん」といいます。

今回は「陣痛にツボって効くの!?」という話について書いていこうと思います。

 

おそらく「陣痛に効くツボ」と聞くと【三陰交】という名前のツボを思い浮かべる人が多いと思います。

陣痛を強めるだけでなく、逆子に効くとも言われていたり、妊娠していないときでも冷え性の改善など「女性の悩み」に広く効くツボだと言われています。

私がこのツボの存在を知ったのは、助産学生のときです。

正直私は、あまり東洋医学を信じていない派の人間だったので(笑) まるまる一時間の授業が「ツボ」の解説と押し方の授業だったときは、「ほんとにこんなのが効くのか?」と疑いの目で見ていました。

 

しかし、実際に現場に出てみてからその認識は大きく変わりました。 助産師さんたちは、本当に、陣痛中の妊婦さんにこの三陰交のツボ押しを、よくしています。

最初は先輩の見よう見まねで、足浴のときにこのツボを押していました。

足浴が効いたのか、ツボ押しが効いたのかよくわかりませんが、このあとその産婦さんは陣痛がグーっと強くなっていって、夕方までに産まれました。

 

また一番驚いたのは、子宮口全開大になったあと、もうお産の態勢になっている状態の産婦さんに対しても、陣痛が少し弱くなってしまったときに、その「三陰交」のツボをよく押していたのです。

これも多くの先輩助産師がやっているケアでした。

私もその後、お産介助のときにそれをよくやるようになりました。

というような過去があり、私自身が初めて妊娠をした際にも、この「三陰交のツボ」を押しまくって(笑)安産を目指そう!と思いました。

 

ツボ押しを始めたのは、正期産に入った37週0日からです。

冷え性などマイナートラブルにも効くツボでもあるので、早産の兆候などがなければ妊娠中でも押していいと言われていますが、自分の中で「このツボは陣痛を強めてくれる!」というイメージが強かったので、37週まではやめておきました。

 

自分自身でツボ押しをしてみて、最初に思ったのは…押しにくいということです。

お腹が大きくなりすぎていて…じゃまなのです。

人のツボ押しをするのはとても簡単でしたが、妊婦が自分で押すのがこんなにつらいとは…

それに、刺激したら、お腹が張ってくるのかというと…そうでもない。

陣痛が来てすでにお産が始まっている人には、すごく効果があったように見えていたのですが… 乳頭マッサージしたほうが、お腹が張る効果を感じました。

 

でも一定の圧をかけてグーーーーっと押すと、凄く気持ちいい。

一点を押しているだけなのに、体全体がぽかぽかしてくるのを感じました。

冷え性改善や血の巡りがよくなるという効果は、このあたりのことなのかもしれません。

血流がよくなれば、子宮へ流れこむ酸素や栄養も増えるわけだから… このツボは出産中にこそ押せば、安産につながりそうな気がする…! (お産がまだ始まっていないときの陣痛誘発効果はそんなになさそうだけど) 絶対お産が始まったら押しまくろう……!!!!! そう決意しました。

 

その後…予定日前日の夜、自然に陣痛が始まりました。

態勢はつらかったけど、陣痛と陣痛の間に三陰交を必死でもみもみ…とにかく揉み続けました。

もむのに疲れてきたら、用意していた「貼るタイプのお灸(火を使わないやつ)」に切り替えて、とにかく最後の最後まで三陰交への刺激を絶やさないようにしました(笑)

 

結果…とっても安産でした★

陣痛を強くすることに直接的につながったのかどうかは分かりませんが、押すと気持ちがよくて体がぽかぽかしてくるのは事実です。

なので私は今でも「三陰交」信者です! (もちろん二人目のときも、指圧&貼るお灸で三陰交への刺激を絶やしませんでした。そして安産でした)

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著者:みたん
年齢:30代
子どもの年齢:5歳、3歳

インスタグラム・ブログにて日々のいろいろをイラストで描いています。元看護師・助産師、今は専業主婦。子どもは2歳差の兄妹(KPくん、ツーちゃん)。夫は天然です。

ブログ:みたんぶろぐ
インスタグラム:@mitandays

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